講座カリキュラム改訂中

現在開講中の13・14期ディプロマコースと15期ベーシックコースがそろそろ修了を迎えます。
年明けには最終課題ができあがるでしょうか?楽しみです。

さて、来年2月からの新講座を現在準備中です。
テキストやカリキュラムを一新し、色彩理論・配色からテイストスケールの理解までがよりスムーズに、つながりよく進められるよう、工夫を重ねているところです。

詳しくはお問い合わせ下さい。見学も大歓迎です。
聴講ご希望の卒業生の方も、お気軽にご連絡下さいね。
よろしくお願いいたします。

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配色の感情効果

色にはそれぞれ感情効果がありますよね。

たとえば、赤の感情効果は、一般的に「興奮」「元気」「情熱」などです。
また、青の感情効果には、「沈静」「落ち着き」「信頼」などがあります。

このように、色の感情効果というと、一般的には赤や青などの単色のイメージを語ることが多い気がします。

でも、でも、です。世の中、赤一色とか青一色とか、単色だけを見る場はまずないでしょ!

そうです。人の顔を想像してみてください。顔の肌色の周りには、黒や茶色などの髪の毛の色があったり、顔の肌色の中には、眉の色、目の色、ほほの色、唇の色もあります。
私たちが人の顔を見るときは、顔の肌色だけでなく、それらいろいろな色を同時に見ているのです。

このように、ものを見るときには、それ一色で見るという環境はほとんど存在しないのです。

ですから、ここでは、単色ではなく、配色の感情効果を考えることにしましょう。

下の赤を使った配色例を見てください。

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赤に白を配すれば、軽快感が出たり、すっきりした印象になりますね。
逆に、赤に黒を配すれば、力強さやたくましさ、重厚感が出るはずです。

このように、同じ赤でも配する色によって感情効果が変わるのです。

今の図のような色のカードの組み合わせでイメージされた配色を、実際の物に置き換えて考えてみると、その感情効果が活用できることがもっとわかります。

これが広告デザインだったら、ファッションだったら、プロダクツデザインだったら?と想像すると、具体的な「ものづくり」や「ファッション表現」のイメージが膨らみます。

例えば、メガネのフレームで考えてみましょう。
赤いフレームに白いツルだとポップで明るいイメージのメガネ、黒いフレームに赤いツルだとスタイリッシュで強いイメージのメガネになりますね。

また、チョコレートのパッケージデザインだと、赤と白の配色だと明るく軽く甘いイメージ、赤と黒の配色だと、格好よさや渋さ、ビター感を感じます。

メガネもチョコレートも、どんな人に買ってもらいたい商品なのかというターゲットに合わせて、配色の持つ感情効果を利用することができます。

色の配色って重要ですね。

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マゼンタのことをピンクと言う人がいるワケ

わたしはマゼンタという色がなんだか好きで、マゼンタっぽい色をついつい使ってしまうことが多いんですが、この色、かわいいんだけどちょっとクールなところもあるボーイッシュな女の子、みたいな気がしません?しないか。

magenta

マゼンタはご存知の通り、シアン・マゼンタ・イエローの中の一色、印刷には欠かせないアレですね。アレっていうか、「色料の三原色」の一色ですね。ちゃんと言おう。ご自宅のプリンターにも、マゼンタのインク(またはトナー)、ありますよね?あの、紫寄りの赤です。

で、タイトルの件ですが。マゼンタのこと、ピンクって言う人がいませんか?わたしもたまに言っているとおもうんですけど。なぜですかね?この色は純色、混じりっ気のない色ですから、定義上、白は入ってないんです。ピンクは赤に白を混ぜた色だって、図工の時間に習ったはずなんですけど、でもなんか、ピンクと言われればピンクに見えますしね。

このマゼンタ、マンセル値は5RP 5/14です。赤が5R 4/14なので、明度的には赤よりも明るいのですね。彩度は同じです。あ、5RPというのは「赤紫ど真ん中」、5Rというのは「真っ赤(赤のど真ん中)」っていう意味です。で、次の数字が明度と言って明るさを表します(大きいほうが明るい=白っぽい)。最後の数字が彩度で、鮮かさ(派手さ)を表します。

ともかくここで言いたいのは、「マゼンタは赤よりも明度が高い=明るい色である」ということです。明るいんです。ざっくり言えば、白っぽいんです。マゼンタは赤よりも白っぽい。マゼンタは赤よりも白っぽい。大事なことなので二回書きました。

そのことと、マゼンタがピンクっぽいワケの関連ですが、マゼンタは「ど真ん中の赤よりは明度が高い」=「白っぽい」ので、「ピンク」=「赤に白を混ぜた色」=「当然赤よりも明度が高くて当然白っぽい色」に、似ていると思ってもおかしくないんですよ。たぶん。両者で「白っぽい」の意味は違うんですけれどね。つまり、マゼンタの場合は単に明度が高いのに対して、ピンクの場合は本当に白が混ざった結果明るくなっているんです。

赤とマゼンタ、同じ純色なのになんで明度が違うの??という意見もあるとは思うんですが、マンセルカラーシステムにおいては、純色同士でも明度差・彩度差があります。普通の色相環だけ見ていててもよくわからないかと思うので、色立体を見てみると、あーそういうことね、って思ってもらえるかもしれません。色立体をくし切り(っていうのか?)にした断面図の形をしたカラーチャート(JIS標準色票)なんかも楽しいです。
こんなのです。
色立体→http://www.inx-eng.co.jp/product/mn/tr.html
カラーチャート→http://www.webstore.jsa.or.jp/lib/lib.asp?fn=/standard/std12_11.htm

今、Google playでこんなもの見つけました。
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.kozo.munsellcolorchart&hl=ja
「マンセル色票」という名前のアプリみたいなんですが。Android機を持っていないので試せない・・・けどこれちょっとほしいかも。

ちなみに、ピンクに分類される躑躅色(ツツジ色)のマンセル値は 7RP 5/13、ローズレッドのマンセル値は 7.5RP 5/12です(もちろん色には幅がありますので、これが唯一正しい数字じゃないです)。

これらの色、彩度は赤やマゼンタより低いですが、明度はマゼンタと同じですね!見た感じも似てますしね!ていうか色相も似てるんですね!だから似て見えると言われても仕方ない。。。なので、色相は5Rのまま、白を混ぜて明度を上げた(必然的に彩度も下がった)色、5R 6/12も並べてみましょう。

No. 色見本(大体) 色名 マンセル値
#1 5R 4/14
#2 マゼンタ 5RP 5/14
#3 躑躅色(ツツジ色) 7RP 5/13
#4 ローズレッド 7.5RP 5/12
#5 なんていうんですかね 5R 6/12

まあなんとなく、#5の色は、同じ5Rの#1(赤)の仲間というより、#2,3,4(ピンクグループ)の仲間なんじゃないかな?とわたしなんかは感じるのですが、みなさまはいかがでしょうか。どういう範囲の色を「ピンク」とカテゴライズするかという問題で、われわれは色相の違いより明度の違いを重視しているのでは、という仮説なんですが、ちょっとわかりにくいですね。#5の色の明度がマゼンタと同じ5だったらよかったんですけど、6なので明るすぎてなんとも比べようがないですしね。でもそういう色がカラーチャートになかったのでサボりました。

ところでこのページ便利。マンセル色見本表(マンセル表色系)一覧表。
http://www9.plala.or.jp/minordaimyo/mcs.html

(以下引用)
Munsell Color Science Laboratoryにあるマンセル値のデータを名阪カラーワーク研究会を参考にsRGB値に変換したもの。
モノクロのデータは入ってなかったので適当に追加したため、間違ってるかも
マウスカーソルを合わせるとsRGB値がポップアップします。

わたしもこれ習いっぱなしで実装してなかったので、もう実装しなくていいや助かりました。

これを書きつつ、マンセルカラーシステムについての理解が甘いなあと感じました。。減法混色と加法混色を行ったり来たりすると頭がおかしくなるし、現実の色料と理論が必ずしも一致しない場合もあるし。勉強したいことはたくさんあるのに、ロリータ服も作りたいし。体力が足りない。

最後に。
https://twitter.com/ml_n/statuses/244076820318789632
色の勉強をすると、ざっくり色名言われたときなんか納得がいかない気分になることが多いですね。

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第2回素材研究会 –いろいろな生地を人に合わせて検討してみました–

第2回素材研究会では、前回持ち寄った生地をストール状に裁ってロックミシンをかけ、ちょっと「それっぽく」したドレープ(布)を実際に人に合わせて検討してみました。

たとえばわたしのテイストは「トラディショナル」ですが、「ブリティッシュサージ」は大変よく馴染みます。

ブリティッシュサージ

ブリティッシュサージ

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、「シルク綿ジョーゼット」は、どこか浅薄な印象になったり、「ラメファンシー」は、弱々しくつまらない印象になったりします。

シルク綿ジョーゼット

シルク綿ジョーゼット

ラメファンシー

ラメファンシー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シルク綿ジョーゼット」の違和感の理由は、「トラディショナル」がテイストスケール上で中心からやや左下に位置するのに対し(下図参照)、「シルク綿ジョーゼット」は濃度軸でもっと上、つまりもっと軽くてもっと薄い素材であるから、です。

また、「ラメファンシー」が「トラディショナル」であるわたしには合わないのも、「ラメファンシー」が「トラディショナル」の位置よりも強度軸でより右にあり、ドレープ感があって滑らかだからです。

トラディショナルテイストと各生地の関係

 

非常におおまかに言いますが、「ハリ感 or ドレープ感」「軽い・薄い or 重い・厚い」で四象限に分けられる感じがしますね。
もちろん繊維の特徴や織柄も重要なのは言うまでもありません。

 

まだ22タイプ全ての生地を集められていないので、引き続き生地探しです。
こうして探していて思うのですが、日暮里の繊維街は本当に安いですね。
また、都心部の生地店などではよくレジの隣に「コスプレ衣装の作り方」みたいな本がずらりと並べてあったり。
自分で作れると楽しいんでしょうね。いいな。

 

というわけで次回は、もっと他のテイストの方にも合わせてみたい、ということで、ゲストありで開催です。

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8月テイスト診断勉強会

テイストスケール法のディプロマを取得したインストラクターのスキルアップのために、ほぼ月一回、テイスト診断勉強会を行っています。

診断ツールを用いて実際にモデルのテイストを分析し、お客様に差し上げるようなファッションカルテの簡易版を作成する、というのが流れです。

テイスト診断勉強会パターンドレープ テイスト診断勉強会カラードレープ

診断ツールは6色配色のカラードレープと、いろいろな大きさの丸と四角が描かれたグレースケールのパターンドレープ(そのうちまた増える予定)。

最終的に、モデルによくマッチしていると思われたカラードレープ、パターンドレープを数種類選びました。

テイスト診断勉強会モデル

このあと何十冊ものファッション雑誌から、モデルに最もよく合うファッションを探し、いくつか切り抜いていきます。
これがファッションカルテの材料になります。

ファッションカルテが出来上がったら、またそちらについても書いていきたいと思います。

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ハートは文句なく可愛い!–Cute–

好き嫌いにかかわらず、ハートの形は愛らしい。
それがピンク色だったりすると、なお可愛い。

理由はともかく、ハートには誰もが「可愛い」という共通のイメージを持っているようです。

私が提案しているテイストスケール法の嗜好感性の見地からも、ハートは「キュート」のカテゴリーの中に入ります。

ハート形のゼリービーンズ

ハートの形は、上部のぷっくりと丸みを帯びたラインと、下部のきゅっと尖った形が組み合わさっており、「キュート」を特徴付けるラインである「ベルフラワーライン」と非常によく似ているからです。

洋服で、ハート形を連想させる部分、ハート形と似たラインを持つものがたくさんありますね。

たとえば、ちょうちん袖のブラウス、バルーンラインのスカート、などなど。
こういう「ハートっぽい」ディテールやラインのアイテムを見ると、思わず「可愛い!」と言ってしまいます。

ファッションや小物のデザインに「キュート」のイメージを求めているとき、ハートは大変使い勝手のよい要素です。

もちろん模様やワンポイントに使うのは大変有効ですが、シルエットに取り入れると、さりげなく可愛らしさを演出できます。

ハートの取っ手ののやかんところで、このハートの形、色は何色を使えばいいのでしょうか。

ピンクや赤は間違いなくイメージ通りですね。
ピンク+黄色+サックスブルー(淡い青)などを使っても、きっと誰もが「可愛い」をイメージできる商品(洋服・バック・時計・ノート・スマートフォンケースなど)になります。

しかし、このハートが「可愛い」というイメージとは正反対の黒だとしたら?
それでも、「可愛い」になるでしょう。
ということは、このハートという形は、誰が何を言おうと、文句なく「可愛い」のです。

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第1回素材研究会 –とりあえずいろいろな生地を持ち寄ってみました–

テイストスケール法では、対象物の「色」「柄」「形態」だけでなく、「素材」もその物の感性特性を決める重要な要素であると考えられています。

下記の図のように、スケール上で、上にいくほど「薄手・軽量・軟質」、下にいくほど「厚手・重量・硬質」になります。
また、左にいくほど「粗面」、右にいくほど「滑面」になります。

テイストスケール(素材)

この二次元平面上に、各種素材をマッピングしてみると、たとえば左上には「やや軽くてやや粗い」軽金属、麻、ナイロンなどが当てはまりますし、右下には「やや重くてやや滑らかな」大理石やドスキン(礼服やコートに使われる高級毛織物)が当てはまります。

と、いうことなのですが、この素材分野、色(配色)、柄、形態に比べ、研究不足なのです。

白い布など

もう少し細かいところまで検証し、最終的には「人」に関する診断ツールを開発しよう、ということで、感性インストラクター(テイストスケール法修了者)5名で集まって、生地について考えてみることにしたのが「素材研究会」です。

事前打ち合わせの段階で、「夏物のジャケットにできそうな白の生地を各自探して買ってくる」ということになっていたので、テーブルの上に白い布を広げて議論しました(写真)。
テイストは、色・柄・形態・素材の全てが連動しているため、なかなか「素材」だけに着目して語るのは難しいです。

今回は全ての生地の色が白なので、どうしてもスケール上の下の方(明度の低い色、つまり黒っぽい色が当てはまります)には、似つかわしくなく思えたりもします。
しかし、素材以外の条件を揃えないと比較もできませんし。

今年いっぱいは続ける予定なので、その中で新たな発見がたくさんあることと思います。
次回は8月です。

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マネキンの服は誰が着る?

今日は2012年も折り返しの7月1日です。

気がついたら、この仕事を始めていつしか22年目突入です。
この間、多くの方とお会いしてきました。

そんな中で一貫して思うことは、いつの時代でも人は、「調和」や「バランス」を求め続けている動物だということです。

「色」と「人」との調和をテーマにしていたパーソナルカラーの提案を主にしていた時もそうでしたが、「ファッション」と「人」との調和を提案するようになった現在は、ますます「調和」と「バランス」がキーワードになってきました。

「人」を司っている要素は多岐に渡っています。
このブログでは、「人の個性」をいかにビジュアルで表現するか?「内面的な要素」=「個性」を表現する。Personality(個性)のImpression(印象)を Expression(表現)する。
これをテーマにしてあらゆる角度でお伝えしたいと思っています。

さて、今日はデパートのマネキンのファッションコーディネートについて書いてみたいと思います。

マネキン仕事柄、よくデパートに行きます。

そこで不特定多数を想定したファッションコーディネートを見るにつけ、感じることがあります。

このマネキンの洋服を着る人は誰?誰に着せたらマッチするだろうか?

そんな角度からみると、どうもピンとこないことも多くあります。

もしかして、そこにコーディネートされたファッションの、それぞれのアイテムの組み合わせは自体はよいかもしれません。
あのアウターとボトムとインナーとの相性は良いし、小物もそれなりにトレンドも入れ上手く着せてある。

そう思うのです。
しかし、しかし・・・・。

着る方の顔が見えないのです。
もちろん、年齢層やシーンや季節は見えます。
ただ、個性を持った人間として、具体的な「顔」が浮かびません。

ファッションには「どんな個性を持ったどんな人が着るのか」が必須であるとと思います。

マネキン年齢は30代、シーンはカジュアル、体型は細身、季節は夏などの要素に加えて、どんな雰囲気でどんな趣味がある人なのか?という「嗜好感性」を含んだコーディネートを提示されると、見る人はすぐに「これこそ、私のためのファッション!」と反応できるのではないでしょうか。

今より、もう少し踏み込んだコーディネートが必要とされているのではないかと思うのです。
お店の側には、お客様のターゲットを絞りすぎて間口を狭くしてはいけないのでは、という思いもあると思いますが、こうした見せ方をすることで、共通の個性を持つ人が集まり、長い目で見れば、そのお店の末永いファン(顧客)となっていくのではないかと思います。
もっと踏み込んだ提案をしているショップやブティックを探しているのは、私だけではないはずです。

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